中小企業課長の株式投資定点観測メモ

2016年11月16日に5,000円から株式投資始めたリーマンの投資記録、他。#米国株 #iDeCo

単利と複利と配当再投資と

長期投資する上でセットになってくる「複利」って何ぞやってことを解説。まぁネットで調べれば詳しく解説しているサイトは色々ありますが、あえて記事にしてみます。

 

 

 

①単利(条件:元本1万円、年利5%、10年運用)

 

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複利の前にまずは単利から。図の通り毎年元本の5%にあたる500円を受け取っています。まぁ弁当一個くらいは買えますかね…年1個ですけど。使わない場合は貯金ってことでも良いです。どちらにしても元本は変化なし。10年で得た利息は計5,000円でした。

 

 

複利(条件:元本1万円、年利5%、10年運用、利息は元本に組み込む)

 

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※利息について円未満は四捨五入

 

 

では、次に複利について。図でわかる事は先ほどの単利と違い前年で得た利息分を元本に追加していると言う事です。そうすると何が違ってくるかというと、当年の利息が「元本×5%」から「(元本+前年の利息)×5%」に変化するのです。年々元本は増え、それに連動して利息も増えていきます。先ほどの単利とは違い受け取った利息で弁当は買えなくなりますし、貯金も出来なくなります。けれども元本に組み込むことによって将来受け取る利息と元本がどんどん大きくなっていきます。元本は10,000円から15,513円へ、10年で得た利息は計6,289円でした。

 

 

これが複利ってやつです。「へー凄い!最強じゃん!」って思いますよね?確かに凄いです。でも上記の例では元本自体が上がりも下がりもしないかつ、利息が常に一定っていう現実ではそうそう無い条件です。債券なら元本保証がされますが利息がここまで高いってことないですし、新興国の債券なら利息高いですが為替のリスクが発生します。株式であれば元本は日々上下しますし、利息(配当)は時には無しってこともありますからね。これはあくまで理論上の事であると理解してください。こんなにうまくいけば万歳です。ですので現実ではそういったリスクを可能な限り最小にするために株式投資であれば分散投資を行い保有資産の下落するリスクを抑え、配当については銘柄の選定をしっかりと行うことが必要になります。

 

 

さらにこの複利の効果を爆発させる方法があります。

 

 

③配当再投資(条件:元本1万円、年利5%、10年運用、利息は元本に組み込む、毎年1万円を元本に追加する)

 

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※利息について円未満は四捨五入

 

 

この方法ですね。私が現在行っている投資方法は単純化するとこれになります。※以下説明する内容は株式投資を想定しているため、図の「利息」という単語は「配当」と置き換えていただくとわかりやすいです。

厳密には配当再投資って戦略は②複利で説明した条件になるのですが、現実的に元本が少ない場合は配当のみの再投資だと株購入できる額に達しない可能性があるので、配当+買い増し分のキャッシュが必要になりますので別としました。

 

 

長期的な投資を行う場合にとても相性の良い方法だと思います。単年だけで見ると大きく増えるわけではありませんが、10年も経つと効果の大きさがわかると思います。最後に20年の運用の図も載せておきますが期間が長くなるほどかなり違いが出てきます。

 

 

まぁ10年って簡単に書いてますがかなり長い期間になりますので、その間モチベーションを維持しつつ投資を継続するってのはなかなか大変なものがありますが、行っていることは極々単純なことです。更に下記は毎年利率が0.1%上昇するという条件が加わった図になります。

 

 ④配当再投資(金利上昇あり)(条件:元本1万円、年利5%、10年運用、利息は元本に組み込む、毎年1万円を元本に追加する、毎年利率0.1%上昇)

 

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※利息について円未満は四捨五入

 

 

配当って常に一定と言う事はなく、業績が良ければ増配することもありますし、逆に悪ければ減配することもあります。まぁ当然ですが投資家は増配を好み、減配を嫌います。そして日本企業は業績が悪くなるとすぐに減配をする傾向にあります。場合によっては無配ってことも…一方アメリカ企業は多少業績が悪くなっても配当を維持するか無理しても増配する場合が多いです。これは風土もあるでしょうが、長年形成されてきた企業と投資家間の関係性があるのでしょう。

 

 

日本国内企業での連続増配は10年以上連続で行っているのは約40社です。(最長は29年連続の花王)ではアメリカ企業はどうなのかというと、驚かないでくださいね、30年以上連続で行っているのは約90社です。日本国内では30年連続って0社ですからね…。最長が63年連続です。こんなに長く企業が経営続けているってのも凄いのに、配当を出し続ける。しかも増配しながら。データが見つけられなかったのですが、日本国内と同条件の10年連続ってなるともっともっと多いはずです。アメリカの企業からすると10年連続って珍しいことでもないのでしょう。恐ろしや。

 

 

こういった連続増配する企業に投資を行うと、毎年配当自体も増え、資産の増加にブーストがかかるので、意識してみるのも良いかと思います。言葉足らずでわかりにくいかもしれませんが図だけ見て感覚的に理解してもらえれば文書自体は飛ばしてもOKです。長期的な投資を行う場合は是非この複利を意識してもらえれば、資産の増加に差が大きく出てくると思います!

 

 

 

※おまけの各運用条件を20年間で見た場合

 

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※利息について円未満は四捨五入